目次

バッグの中身やゲートで全身をチェックする手荷物検査の仕組み

1.手荷物検査の仕組み
出発ロビーのカウンターで搭乗手続きをすませると、次はゲートに向かう前にセキュリティーチェックを受けなければなりません。そこでは、手荷物検査と所持品検査が行われます。

2001年にアメリカで9.11同時テロが起きて以降、機内に持ち込む手荷物の検査が一段と厳しくなりました。旅客機の安全運航を確保するために、機内には持ち込めないものがいくつかあります。代表的なものが、ナイフやハサミなどの刃物類と、花火などの爆発物。手荷物の中にそれらの持ち込み禁止物が入っていないかどうかを「手荷物検査機」を通してチェックするわけですが、では、この手荷物検査機はどんなしくみになっているのでしょうか。

凶器類は金属探知機が発見
セキュリティーチェックが行われるゲートに行くと、まず手荷物をベルトコンベアに乗せて検査装置を通すよう係の人に指示されます。ベルトコンベアに乗せた手荷物は検査装置の中でX線が照射され、中身が映し出されるモニターを検査員が細かくチェック。その間、自分自身も金属探知機をくぐって、凶器類などを持っていないかの検査を受けなければなりません。

この金属探知機を通るときは、別にうしろめたいことはないのですが、なぜか緊張します。金属探知機には、ゲートの両サイドの柱に送信と受信のコイルを対で設置。ゲートの内側は磁力がはたらく空間(磁場)になっていて、身体のどこかに金属類を身につけていることを探知するとその磁場に乱れが生じ、警報音で知らせるしくみになっています。

私はいちいち検査員に呼び止められて身体検査をされるのが嫌いなので、時計やバックルつきのベルトなど、考えられる金属類はすべて外してから探知機を通るようにしています。ですから警報音が鳴ることはまずありません。

そうしてさっさとポデイチェックをすませたあと、検査員の見ている手荷物検査装置のモニターを横からちらっと覗いてみたことがありました。

2.バッグの中身を一瞬でチェック
ベルトコンベアに乗って移動する手荷物は、検査機を通過する際に、そこでX線が当てられます。モニターには、検査機を通過するバッグの中身の様子が映し出されました。
手帳のようなものに、メガネケース、細長いのはボールペンでしょうか。どれもはっきりと形がわかります。検査員が怪しいものを発見すると、ベルトコンベアが止められて、よりくわしいチェックが行われます。

照射されるX線には、モノを透過するという特徴があります。とくに木や繊維などの有機物は透過しやすく、金属などの硬い素材は透過しにくい。最新の検査機には、その性質を利用してモニターに青、緑、オレンジなどの色分け表示ができる機能がつきました。さらに3次元での立体像で見ることも可能になり、たとえバッグの奥に凶器などが隠されていてもたやすく見つけ出せるようになっています。


液体物の持ち込みにも新ルール
ノートパソコンをもっている人は、検査機を通す前にかならずバッグから取り出すよう要請されます。これはパソコンがX線を透過せず、バッグ内にあるとうまく確認できないからです。
もう一つ、2007年3月からはペットボトルなどの液体物の持ち込みも禁止になりました。持ち込める液体物は「100ミリリットル以下の容器に入れ、1リットル以内の透明で再開封可能な袋に入る範囲内」といった新ルールの適用が開始になっています。

セキュリティチェックのゲート前では、順番待ちの列をつくっている乗客たちに係員が「100ミリリットル以上のペットボトルや化粧品類は持っていませんか?」と聞いて回り、子供が手にしていたジュースを指摘された母親が慌ててそれを子供に一気飲みさせている光景も見かけます。
なぜこれほどまでに液体物を警戒するのでしょうか?

きっかけとなったのは、2006年8月にロンドン・ヒースロー空港で発覚した旅客機爆破テロ未遂事件でした。摘発された犯行グループは、スポーツ飲料に仕掛けを施した爆発物で旅客機を爆破しようとしていたのです。
こうした事件があったあとでは、危険物の持ち込み規制という名目での厳しいルールの適用もやむをえません。「疑わしい人物は機内に入れない」というのと同様、「危険物は持ち込ませない」が凶悪テロ防止の鉄則なのですから。


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