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飛行機の機内アナウンスでドアモードの変更とは?ドアや窓の疑問に迫る

1.なぜ旅客機の乗り降りはいつも左側のドアからなのか?
旅客機に搭乗するとき、乗客はいつも左前方のドアから乗り降りする。しかし、機体には左右両側にいくつものドアが設けられている。それなのに、なぜ旅客機は左側のドアしか使わないのだろう。

じつは、左から乗降するようになったのは船にならったからだという。 船は、スクリューの回転方向の関係で、左舷から接岸するほうが適していたため、それが習慣となった。そして、飛行機もそれにならい、左から乗降するようになったのだ。

その後、船体を横に動かすプロペラ装置が開発されると、船は左右どちらでも接岸できるようになる。しかし飛行機のほうは、その船の乗降の習慣が残ったというわけだ。

かつて大量の人や物を運ぶ乗り物として重宝された船の役目を、飛行機が引き継いだ名残ともいえる。 ならば、乗客が使う以外のドアとはいったい何のためにあるのだろうか。もちろんちゃんとした使い道がある。

それらは機内食や販売品の積み込み、機内清掃のほか非常用脱出口として使われているのである。 ただし、なかには左右からではなく、機体後部にタラップを収納し、そこから乗客を乗降させる機種もある。これらは車輪が短く、機体が低い位置にあるため、ハシゴのような収納式タラップを使うのだ。

このタイプはボーイング727やDC‐9などの機体に見られるが、エンジンが主翼ではなく、機体後部にある。そのため主翼が後部寄りにあり、機体のドアが使いにくいからである。

2.出発前の機内アナウンス「ドアモードの変更」とは?
旅客機が着陸する際、機内に「乗務員はドアモードをディスアームド・ポジションに変更してください」というアナウンスが流れる。 すると、客室乗務員がドアに向かって何か作業をはじめる。これを、ドアのロックをはずしているのだと思う人もいるようだが、そうではない。

キャビンのドアの内側には緊急時の脱出用の救命ボートが収納されている。緊急時にドアを開けると自動的にガスが充填され、救命ボートが膨らむしくみになっている。 もちろん、ふだん乗客が降りるときにドアを開けても、救命ボートが出てくることはない。

機が着陸して乗客を降ろすとき、ドアを開けた途端に救命ボートが出てきたら、ボーディングブリッジが接続されているので大変なことになり、外にいる人に危険をおよぼす。 そのために、着陸する前にドアモードを解除して救命ボートが飛び出さない状態にするのである。

この状態を「ディスアームド・ポジション」または「マニュアル・モード」という。ドアに鍵をかけているように見えたのは、緊急脱出装置を解除するためにドアモードの設定を変更していたのだ。 反対に、離陸前には、乗務員はドアモードを緊急脱出装置が作動する設定にする。

この状態を「アームド・ポジション」または「オートマチック・モード」という。 このドアモードの変更は、離着陸時に客室乗務員が手作業ですべてのドアにおこなっているのだ。 ドアモードを解除し忘れたまま飛び立つと、緊急時に脱出シュートが機能せず、生命の危険にもつながることになる

実際、この操作を忘れたまま離陸して問題になったこともある。そのため各社はこのドア操作を厳しくチェックし、ミスが絶対にないよう万全の態勢をとっている。


3.飛行機の窓はなぜや小さくて角が丸いのか?
フライト中、思わず窓に顔を寄せて景色に見入ってしまったりする。だが、なぜ飛行機の窓はあんなに小さくて四隅が丸いのだろう。四角い窓ならもっと外の景色が見やすいのにと思う人もいるのではないか。

飛行機の客室の窓は住宅の窓と違い、すべて四隅が丸くなっている。これは、窓を割れにくくするための工夫のひとつである。四角い窓だと、圧力や衝撃を受けたとき、角の部分に力が集中して亀裂が生じやすい

丸い形なら、力が全体に分散されて割れにくいのだ。 ほかにも、飛行機の窓には、割れないようにするための、特殊な構造が施されている。 まず、客室の窓は3層構造になっている。

一番外側のパネルは、機内の気圧を支えて空気を外側に逃がさない役目をしている。二番目のパネルは、万が一、外側のパネルが破損したときの代わりをする。一番内側のパネルは、ほかの2層のパネルを保護する役目をしている。

材質はガラスではなく、透明のアクリル樹脂で、これらはガラスよりも軽くて柔軟性があり、ヒビが入っても広がりにくいので飛行機の窓には適しているのだ。空気の力は上空にいくほど小さくなる。

つまり、気圧が低くなる。 たとえば高度1万メートルの気圧は0.2気圧だ。このとき機内は0.8気圧で、その差は0.6気圧。つまり、飛行機の胴体は0.6気圧の力で外側に膨らもうとしているのだ。

これは、1平方メートルあたり6トン、客室の窓1枚に何百キロもの力が加えられている計算に なり、これだけの力に耐えるだけの工夫がこらされているわけだ。 もし、飛行中に窓が壊れたら、機内の空気が外に噴出して機内のものが外に吸い出されてしまう。実際、1973年には、窓が外れて乗客が外に吸い出されてしまう事故が起こった。そのため、飛行機の窓1枚にも細かい配慮がなされ、安全性が保たれているのだ。

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