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同時多発テロを契機に空港のセキュリティ対策はより厳しくなった

1.空港のセキュリティ対策
空港では、テロやハイジャック防止のため、ほかの施設に増して厳重なセキュリティチェックが行われます。特に9.11以降は、全世界的に、より厳重な警戒体制がとられるようになりました。


同時多発テロを契機により厳しく
自爆テロ犯が旅客機を乗っ取り、高層ビルに突入するという、想定を超える大惨事となった同時多発テロを受け、航空業界のセキュリティ対策は一変しました。従来は機長の裁量で自由に見学できた操縦室は出入り禁止となり、操縦室ドアは銃弾が貫通できない強化型が義務付けられました。
また、ハイジャックなどに対処するスカイマーシャルが日本でも04年以降導入され、米国路線を中心に相当数乗務しているといわれています。
航空セキュリティの基本は搭乗時の水際チェックです。

国土交通省では、全国空港の警戒態勢レベルを、フェーズ1、フェーズ2、フェーズEの三段階とし、同時多発テロ以降は最高水準のフェーズ3を継続実施してきましたが、05年以降はフェーズEをレベル1として恒久化し、必要に応じてさらに厳しいレベル2、レベル3を実施することにしました。

ICAO(国際民間航空機関)では、07年、液体類の機内持ち込みを厳格化するガイドラインを、日本を含む加盟国に通知しました。その前年、英国で液体爆弾を使用した航空機テロ未遂)が発覚したためで、これにより、国際線では、100mlを超えるあらゆる液体物の機内持ち込みが禁止され、100ml以下のものも容量1L以内のジッパー付きの袋に入れて持ち込むことが義務付けられました。ハイテク機器で検査精度を向上預け入れ荷物の検査で近年導入が進んでいるのが、手荷物搬送システムに爆発物検査装置(EDS)を組み込んだインラインスクリーニングシステムです。成田空港などではさらに、プラスチック爆弾などの成分を、10億分の1gの微量でも検出できるふき取り式爆発物検査装置(ETD)も導入しています。

自爆テロやハイジャック対策の徹底には、乗客の身体検査も重要です。成田空港では09年、人体から放射される微弱電波(ミリ波)を検出して画像化し、衣服の下に隠された液体やプラスチック爆弾などを検出する「ミリ波パッシブ撮像装置」の実証試験を行いました。
ボディチェックや金属探知機を補完するシステムとして、今後導入が期待されます。

欧米の一部空港で導入されて物議をかもしているのが、衣類の下まで透過してしまう「全身スキャナ」とでも呼ぶべき大型X線検査装置です。プライバシーの侵害という意見が根強い一方、ボディチェックより早くてわずらわしくないという声もあって評価が割れています。


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