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古くなった旅客機はどのように処分されているの?

1.古い旅客機がリサイクルされる
世界の空では、毎日何万という旅客機がさまざまな国の乗客を乗せて飛び回っています。その旅客機は、新しいものから古いものまでいろいろ。では、役割を終えて使われなくなった旅客機はその後どんな運命をたどるのでしょうか?

アメリカ・ロサンゼルスから車で2時間ほど北上した広大な砂漠地帯の一角に、古くなった旅客機が集まってくるモハベ空港があります。「飛行機の墓場」の異名をもつそのモハベ空港を最近見学してきたというエアライン関係者に、話を聞きました。

2.役目を終えた旅客機が集まるモハベ空港
「シェラネバダ山脈を背後に控えたモハベ空港には、2,500メートル級の滑走路があって、現役を終えたたくさんの旅客機が運ばれてきます」と、そのエアライン関係者は言います。「主翼や尾翼が外されて胴体だけになった機体もあれば、取り外されたエンジン部品なども並んでいました。原形をとどめている旅客機は、解体される順番を静かに待っているという感じです。当然、古いものが多かったですが、中にはわりと新しい、程度のいい機体も見かけました」

旅客機は現役を退いたからといって、廃棄処分になるとはかぎりません。役目を終えた旅客機がここモハベ空港に運ばれてくると、フラップなどの主翼部品や計器類、ブラックボックスなどが取り外され、使えそうな部品はエアライン各社に販売されメンテナンス用の部品として再利用されます。

リサイクルされる部品はもちろん、売りに出される前に状態などがくわしく検査・分析され、必要な部分はきちんと修理されたうえで運航中の機材の補修部品として出荷されていきます。

旅客機の中古パーツ市場について、関係者は次のように説明してくれました。
「たとえば20年間使用する予定で購入した旅客機が、10年目である部品を交換する必要が出てきたとします。そのために新品の交換部品を調達しても、機材そのものはあと10年しか使いません。
だったら、すでに10年間使用した部品を探して利用したほうが効率的です。そういう理由から、旅客機の中古パーツ市場は成立しています」

3.新旧交代のサイクル
ここで、旅客機の寿命について考えてみましょう。
エアラインが新しい機材を導入すると、その旅客機は何年くらい飛び続けるのでしょうか?
「きちんと整備さえすれば、旅客機は何十年でも飛ぶことができますよ」と、ある日系エアラインの整備士は言います。「ですが最近は、使おうと思えばまだ使える機材を早めに退役させて、新しい機材を導入するケースが増えました」

新しい機材を導入することで、利用者へのサービス向上を実現できること。近年は「選ばれるエアライン」をめざした新機材の導入競争が激しさを増してきました。


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