目次

政府専用機にはその国の特徴があって一般人も乗るチャンスがあった

1.世界の政府専用機にはどんな種類がある
政府専用機でもっとも知られているのはアメリカの「エアフォースワン」だ。ハリウッド映画などにも活躍シーンがよく登場する。

しかし、政府専用機があるのは日本やアメリカだけではない。オイルマネーでうるおった潤沢な資金で次から次へと新しい専用機を導入するアラブの国々や、国民が貧困で苦しんでいるのに見栄をはって政府専用機を仕立てて飛んでくる開発途上国など。政府専用機には、その国のお家事情なども反映されている。

使用している機種は大型機が多いようだ。アメリカや日本、中東ではクウェートやオマーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、アジアではインドやブルネイなどがジャンボ機747を使用。日本で2019年より747から変更になる777も大型機である。金持ちの中東では、737などの小型機も含めて複数の政府専用機を保有している国も少なくない。

何かと世間を騒がせている北朝鮮にも政府専用機がある。日本との関係が比較的良好だった時代には、羽田にもときどき飛んできていた。ボーイングやエアバスなど西側で製造された旅客機の輸入ができないため、使用していたのは旧ソ連時代に設計された4発機(4基のエンジンを装備している機種)のイリューシン-62という機種。運航は北朝鮮の航空会社である高麗航空が担当している。

しかし金正恩の父であった故金正日総書記は有名な飛行機嫌いで、中国やロシアへ行くときはいつも鉄道を利用。金正日が存命だった2011年までは政府専用機が使われることはほとんどなかった。最近では2014年に一度だけ韓国のソウルに飛んできたが、それ以外はほとんど見かけることのないレアな政府専用機である。


2.政府専用機に一般人が乗る方法はある
政府専用機の機内はどんなふうになっているのだろう?気になっている人も多いようだ。国の要人や皇族が外国を訪れるときに使用される政府専用機は、最近では海外での災害・事件などの緊急時にも活躍が見られるようになった。

アメリカではよく映画にも出てくる「エアフォースワン」が有名だが、日本では1992年より政府専用機として2機のボーイング747-400を所有・運用してきた。同じジャンボ機でも、キャビン内部は一般の旅客機とはまったく異なる仕様で設計。執務室や会議室、秘書官の事務室、記者会見用の席などがあり、シャワーも完備している。 そんなに豪華な飛行機なら一度乗ってみたい。そう思う人も多いだろう。

一般の人には縁のない飛行機だが、乗れる可能性が皆無かというと、そうではない。たとえば首相や閣僚が海外でのサミットなどに出席するさい、マスコミ関係者が取材のために同行する。つまり一般の人でも新聞記者や雑誌、テレビの取材班になれば乗れるチャンスが出てくる。ただし、たとえ報道陣でもタダでは乗れない。

ちゃんと料金を徴収される。もっとも、一般の旅客機のビジネスクラスほど高くはなく、せいぜいエコノミー料金程度のようだが。

さて、現在2機を保有する政府専用機は2018年度末で退役し、後続機種としてボーイング777-300ERの採用が決まっている。整備委託先についても、従来のJALからANAに変更になり、2015年4月には外装デザインも発表された。

3.政府専用機ボーインク777-300ER
この機体は会議室は6席あり、VIP、随行員、運航クルーなどが必要に応じて使用する。随行員区画はANA国際線のビジネスクラスと同仕様で、フルフラットシートと大型液晶モニターを備え、21席配置。

最後方の一般区画は81席。プレミアムエコノミークラスのシートで、ゆとりある仕様になっていた。その他エリアの立ち入りは許可されなかったが、コクピット、運航クルー区画、事務作業室は航空自衛隊が写真を提供する形で内部仕様を公開した(機内のどこに配置しているかは非公表)。天皇陛下や首相などが使用する貴賓室は、保全上の理由により、現行機でも公開されていない。

また、政府専用機の場合、タラップ車を使用せず人員の乗降を可能にするため、貨物ドア付近にエパックステアウェイを内蔵していると思われる。貨物室からキャビンに通じる階段もあるに違いない。

随行員区画 21席
ANA国際線ビジネスクラス席をそのまま採用した模様だ。フルフラットシートを互い違いに配置し、どの席からでも直接通路に出られる。1-2-1の横4列配置だが、通路を挟んだ横の席はオフセッ卜されておらす、4席とも横1列に綺麗に並ぶ配置になっていた。17インチの大型液品ディスプレイなど、機内エンタテインメントは基本的にANAで採用しているものに準ずるようだ。

一般区画 81席
「一般区画」は、記者席とも呼ばれていた。B-777でも、特別に許可された随行記者が乗る。2-4-2(最後部は2-3-2)配列で、やはりANAのプレミアムエコノミ一席と同仕様だ。記者の場合、運賃は航空会社のエコノミークラスと同等額を政府に支払う必要はある。海外で活動する自衛隊員の輸送任務、国際緊急、緩助隊の要員輸送、在外邦人救出などで一般人が乗る場合も、搭乗人数に応じて、一般区画と随行員区画を合わせて使うことになるだろう。なお、747に設置されている対面式の記者会見席は廃止された。

「貴賓室」の配置方法とは
報道陣には非公開だった機内前方区画は、どのようになっているのだろうか。
空自は操縦室、運航クルー区画、貴賓室、秘書官区画、事務作業室の存在については認めている。 貴賓室については、もっとも興味のある区画だが、ジャンボのように機体最前方というわけにはいかない。コクピット直後のキャビン最前方を運航クルー区画とし、その後ろから随行員区画までの間に貴賓室や事務作業室が存在すると推測できる。機体左側が通路となっており、各部屋は機体右の窓側にまとめられている様子だ。 なお、通信室は、情報通信技術の発達により省スペース化されていると思われるが、機上無線員が乗務する席と設備は、機内のどこかにあるはずだ。

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