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航空知識が問われる質問に答えよう!旅客機編

1.航空知識が問われる質問に答えよう!旅客機編
航空知識 旅客機
2013年11月現在、世界最多のボーイング747を保有・運航するエアラインを答えてください。
①ブリティッシュ・エアウェイズ
②デルタ航空
③KLMオランダ航空

【正解】①ブリティッシュ・エアウェイズ
【解説】BAは52機の747-400を保有する世界最大のオペレーター。前身のBOAC以来、これまでに合計109機の747を導入した。KLMは22機で世界第3位、デルタ航空は16機でいずれも旧ノースウエスト航空から引き継いだ機体。ちなみに第2位の保有キャリアはルフトハンザドイツ航空だ。


下記のうち、もっとも全長が長いのは?
①787-9
②777-200
③767-400ER

【正解】②777‐ 200
【解説】中型機材のサイズ感は、特にストレッチされた派生型の登場で近接するが、選択肢の3機は大きい方から、777-200(6373m)、787-9(62.81m)、767‐ 400ER(61.37m)。見る機会の少ない767‐400ERのサイズ感がわかりづらいが、787-8(56.72m)より長い


最速の巡航速度性能を持つ旅客機は次のうちどれ?
①787-8
②747-8
③747-400
④A380

【正解】 ②747‐ 8
【解説】現代のジェット旅客機を比較すると、最も高速なのは747‐ 8のマッハ0.855で、これに747‐400および787‐ 8の0.85、777-300ERの084がつづく。胴体とアッパーデッキを延長した747-8が速度性能に優れる結果だが、かつてアッバーデッキ延長型の747-300が開発された際も、747‐ 100/‐200と比べて空気抵抗が減少し、速度性能が向上した前例がある。
エアバス機はA380およびA340、A330のマッハ082が最速とやや遅いが、これは主翼後退角を浅くすることで効率性を高めるエアバス社の設計思想によるもの。


最長の航続距離を持つ旅客機を答えてください。
①787-8
②777-200LR
③A340-500

【正解】②777‐ 200LR
【解説】航続性能自慢の旅客機としてまず思い浮かぶのは、777-200LRとA340‐ 500だ。比べてみると、777‐200LRが1万7395km、 A340-500が1万6670kmと、わずかにボーイングが勝った。東京を基点に直行で飛んだとしたら、前者はチリ・サンチアコ、後者はボリビア・ラバスまで飛べる。さらにA380(1万5700km)、787‐ 8(1万5200km)、747‐ 8(1万4815km)、777-300ER(1万4685km)とつづく。


もっとも大きい最大離陸重量を持つ旅客機を答えてください。
①A380
②747-8
③777-300ER

【正解】①A380
【解説】A380(56万kg)、747‐ 81(44万7696kg)、777-300ER(35万1530kg)。「最大離陸重量」はそれぞれの機材における離陸時の重量の最大値だが、ここで記した数値はあくまでもメーカー公表の代表的なもので、エアラインが求める仕様によって、あるいは機体ごとにも細かく異なっている。


最大のベイロードを持つ航空機を答えてください。
①A380
②747-8F
③An-124

【正解】③An‐ 124
【解説】ベイロードとは搭載する旅客、貨物などの総重量を指すが、An‐ 124は15万kg、747‐ 8Fは13万3990kg、 A380は9万0985kgと、 オーバーサイズ輸送で活躍するアントノフ機の圧勝。超大型機とはいえ唯―旅客型A380のベイロードは小さい。同じく旅客型の747‐ 8インターコンチネンタルは7万6340kgである。


350席クラスのライバル、777XとA350-1000はカタログ価格でどちらが高いか?

【正解】777X
【解説】旅客機のカタログプライスは、ボーイング、エアバスともにウェブ上で公開している。現在の為替レートならゼロを2つ追加すればおおよその日本円に換算できる。代表的な機種のプライスは以下の通り。
ボーインク機
737-700…7600万ドル
737-800…9050万ドル
737-900ER… 9610万ドル
787‐ 8…2億1180万ドル
787‐ 9…2億4950万ドル
787‐ 10…2億8870万ドル
777‐ 300ER…3億2000万ドル
777‐ 8X…3億4980万ドル
777- 9X…3億7720万ドル
747‐ 81… 3億5690万ドル

エアバス機
A319…8360万ドル
A320… 9100万ドル
A321… 1億700万ドル
A330‐ 200…2億1610万ドル
A330‐ 300…2億3940万ドル
A350‐ 800…2億5430万ドル
A350‐ 900…2億8770万ドル
A350-1000… 3億3210万ドル
A380…4億390万ドル


航空史上、もっとも製造機数が少ない旅客機を答えてください。
①ダッソー・メルキュール
②コンコルド
③737-100

【正解】①ダッソー・メルキュール
【解説】わずか12機しか製造されなかった仏ダッソー社のメルキュール。1971年に初飛行した短距離路線向けの機体だが、わずか2000キロという航続性能も災いし、商業的に失敗した旅客機の代表格として歴史を残す。超音速機コンコルドは20機、737‐ 100は30機が造られている。


ベリースペース(床下貨物室)にもっとも多くのコンテナを搭載できる旅客機は、次のうちどれか。
①747-400
②777-300
③A340-600

【正解】②777-300
【解説】ごく一般的なコンテナ(LD‐ 3タイプ:外寸156cm[奥行]× 153cm[幅]× 163c m[高さ]で換算すると、747‐ 400は30台、777‐ 300は44台、A340‐ 600は42台搭載可能。ベリースペースの最大積載容量は順番に、204.4m3、265m3、207.6m3で、うちバラ積み荷物を搭載するバルク室の容量は、23.6m3、17m3、19.7m3となる。
747-400は3機種の中ではコンテナ搭載数が少ないが、バルク室の容量がもっとも大きいのが特徴だ。



エンブラエルEジェットの各モデルのうち、今年6月にローンチした次世代機E2で後継機が存在しないモデルを答えてください。
①エンブラエル170
②エンブラエル175
③エンブラエル190

【正解】①エンブラエル170
【解説】リージョナルジェットの成功作として多くのオペレーターを持つ、エンブラエルEジェット。その後継機として去る6月のパリ・エアショーでデビューしたのが、次世代エンジンPurePower 1000G搭載の発展型「E2」だ。 これまでは170、175、190、195の4タイプが存在したが、最新型では従来の基本モデル170を廃止し3タイプ化、最初に実用化される190‐ E2は2018年前半に就航予定。


1980年代以降に登場した旅客機のうち、もっとも事故率が高いモデルは?
①A310
②MD-11
③737-300/-400/-500

【正解】 ②MD-11
【解説】ボーイングがまとめた1959~ 2012年の事故機データがある。「金損事故/死亡事故」の比率を表したものだ。1980年代以降のモデルでは、以下3機が高い。
MD‐ 11-3.78%(9機)/2.10%(5機)
A300在来型 2.30%(15機)/0.61%(4機)
A310 2.13%(10機)/1.71%(8機)
マクドネル・ダグラス社の旧作DC‐ 10(MD‐ 10含む)は、2.96%(27機)/1.31%(12機)なので、結果だけで判断すれば旧作DC‐ 10よりも事故率が高い新型機を生み出してしまったことになる。


ボーイング787のギャレーとラバトリーを一括供給しているメーカーを答えてください。
①ジャムコ
②C&Dゾディアック
③toto

【正解】①ジャムコ
【解説】ボーイング787のギャレー、ラバトリーは全機、日本のジャムコ製を搭載している。787の開発では、従来は各エアラインが別々に採用していたこれらの装備品を標準化するとともに、そのサプライヤーとしてジャムコを選定、コクピット内装や扉も同社が一括して手掛ける。


ボーイング767-200のローンチカスタマーは次のうちどれ?
①ユナイテッド航空
②デルタ航空
③日本航空

【正解】①ユナイテッド航空
【解説】767‐200のローンチカスタマーはユナイテッド航空で、1982年9月8日に就航した。その他の767シリーズは767‐ 200ERがエルアル・イスラエル航空、767‐ 300がJAL、767-300ERがアメリカン航空、767-300FがUPS、767-400ERがコンチネンタル航空。


ボーイング747-400のローンチカスタマーは次のうちどれ?
①日本航空
②ブリティッシュ・エアウェイズ
③ノースウエスト航空

【正解】③ノースウエスト航空
【解説】747‐400のローンチカスタマーはノースウエスト航空で、1989年2月9日に就航した。その他の主要747シリーズでは747‐100がバンナム、747‐200がKLM、747-200Fがルフトハンザ、747SPがバンナム、747‐300がスイスエア、747‐400Fがカーコルックス。


777シリーズの最長距離モデル777-200LRのニックネームはどれか。
①ワールドライナー
②ロングレンジャー
③ロングライナー

【正解】①ワールドライナー
【解説】777‐ 200の胴体に、777‐ 300ERと同じレイクドウイングチップの主翼を組み合わせ、シリーズ最長の航続距離を狙った777‐ 200LR。愛称はワールドライナー。2005年3月8日に初飛行し、2006年3月3日にパキスタン航空で就航した。


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