かつて日本と欧州を結んでいた南廻り便は、中東各地の空港に立ち寄る経由便であったため、待ち時間を利用して珍しいお土産物を買うことができた。狭い機内から解放されてしばし休めるといった休息時間でもあり、直行便の速さを取るか、経由便の途中寄航の楽しみを取るかという選択肢もあった。
また、北廻り便ではアンカレッジ経由が主体で、同空港に寄航中に「うどん」をすするといった光景も見ることができた。しかし、現在は欧州便もシベリア経由の直行便が主流となり、欧米各地まではひとっ飛びというのが定番になった。
それでは経由便に搭乗するチャンスはないのかといえば、日本と東南アジアを結ぶ便では台北や香港、バンコクなどを経由する便があり、例えば香港から日本へ帰る際に台北の空港で台湾名産「カラスミ」を買うことも可能だ。中距離便なので2~
4時間のフライトで立ち寄り空港休憩というパターンで、まさに一粒で二度おいしい思いができるというもの。寄航時間は1時間程度が多いので、免税店や土産物店をぐるりと見てちょうど良い感じになる。
同じ機材の経由便の場合では、一旦すべての機内持ち込み手荷物を持って空港に降り立つことができる場合と、すぐに出発するために機内で待機する場合がある。圧倒的に前者のケースが多いのだが、後者の場合は離着陸を1回多く体験できるだけで、経由便の楽しみを味わうことができない。
わざわざ経由便を選ぶ場合には、寄港地での空港内休憩が可能かどうかを事前に調べておけばよいだろう。
また、直行便については乗継便という立ち寄り空港滞在を楽しむ選択もあり、時間によっては空港内または近くのホテルに滞在することも可能。
トランジット客を対象にしたミニツアーを実施している空港もあり、乗継便ならではの別の楽しみ方がある。さらに直行便よりも乗継便の方が格安航空券の値段が安い場合も多く、時間に余裕がある航空旅行を楽しむ旅であれば、 トランジットを十分に楽しめるプランを立てるのがベストだ。
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