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全日本空輸(ANA) はスターアライアンスで世界を網羅

1. NH/ANA 全日本空輸│エアラインガイド
1957年、当時の日本ヘリコプター輸送と極東航空の合併によって生まれたANA。戦後民間航空として国内線事業を基盤に企業規模を拡大してきたANAは、1986年、成田/グアム線を開設して国際定期路線進出を果たした。以来、北米、アジア、欧州にネットワークを拡大する。

一方で、海外のメガキャリアとも積極的な提携関係を構築し、1999年には国内のエアラインとして初めて、世界的メガアライアンスのひとつ「スターアライアンス」に正式加盟。ユナイテッド航空、ルフトハンザドイツ航空などとともに、「スターアライアンス」の主力メンバーとして発展を続けている。エグゼクティブジェットのイメージを前面に押し出した「ANABusinessJet」や高級感あふれる国内線上級クラス「プレミアムクラス」など、質の高いサービスも特徴だ。

国内外にネットワークを大きく広げ、JALを抜き日本のフラッグシップキャリアに成長した。

ANAグループの構成メンバーは、この何年かで大きく変化した。かつて活躍したエアーニッポンやエアーネクストは統合され、現在はANAを中核にエアージャパンとANAウイングスの3社でグループを構成している。

エアージャパンは成田をベースに、おもにアジア・リゾート路線を担う。ボーイング767で運航する路線は、ホノルルのほか台北、香港、上海、ヤンゴン、バンコク、ホーチミンなどだ。沖縄ハブ(那覇)を中心にアジア各都市を結ぶ貨物便も運航する。

いっぽうのANAウイングスは、2010年にエアーネクストニッポンネットワーク、エアーネクスト、エアーセントラルの3社が統合して誕生。北海道から沖縄まで全国のローカル路線を、ボンパルディアDHC-8-Q400やボーイング737などの小型機で担っている。国産リージョナルジェット機MRJ導入後は、ANAウイングスが運航会社になる予定だ。

北海道から沖縄まで、グループエアラインとの連携で全国を力バー
国内線の就航都市は51都市。路線数は110路線を越える。
ANAの国内線は、羽田、大阪(伊丹・関西)からの幹線や地方都市に放射状に広がるネットワークをベースに、地方都市間路線や離島路線など多岐にわたっている。これらのネットワークは、羽田、大阪など基幹都市を発着地とする幹線や主要地方都市路線をANA本体が、地方都市間路線や離島路線はエアーニッポンをはじめとしたグループエアライン各社が運航するという役割分担が確立している。

かつてはグループエアラインそれぞれが独自の機体デザイン、独自の便名で運航していたが、現在は便名はすべてANAに、機体デザインもトリトンブルーのANAカラーに統一され、運航エアライン名はANAロゴとともに機体に併記されている。

ここ数年は、北海道国際航空やスカイネットアジア航空など新興エアラインとのコードシェア運航も活発化しており、地方都市間路線の中には、他社便のコードシェア運航のみで自社便の運航がまったくない路線も生まれている。

2.ANAマイレージクラブ
国内線の充実したネットワークに加えて、国際線も、ビジネス、観光の両面で日本人旅客の需要が多い路線を的確に押さえているANA。それだけに、マイレージサービス「ANAマイレージクラブ」は古くから使いやすいマイレージサービスとして定評があった。それは、現段階ですでに会員数1830万人という実積が物語っている。国内線は頻繁に利用するが、海外旅行はせいぜい年に1度くらい、という人でもマイルを貯めやすい点が大きな支持を集めている。

このANAマイレージクラ式1999年にANAが「スターアライアンス」に加盟したこと、そしてその後、スターアライアンスの加盟エアラインが増えたことにより、国際線でもマイル加算可能な提携エアラインが増加している。現在、マイル加算が可能な海外エアラインは、スターアライアンス加盟エアラインやANAが独自に提携を結んでいるエアラインなど25社に広がっている。さらに、電子マネーEdyとの連携で、航空便利用以外でのマイルの獲得、利用のチャンスが広がったこともANAマイレージクラブの強みである。

エコノミー
設定機種…747-400:3-4-3/182,228席、777-300ER:3-3-3/138席、777-200ER:3-3-3/117,271席、767-300ER:2-3-2/176,179席、A320:3-3/90,166席、737-700:3-3/112席
シートピッチ…約79cm
バゲージデリバリー普通運賃旅客のみ配送サービスあり(1人1個まで無料)

空港内ラウンジ…ANAマイレージクラブのプラチナ会員以上のみ利用可
機内…基本的には洋食2種類からのチョイス
飲み物…ワイン、スパークリングワイン、ビール、日本酒、ソフトドリンクなど
アメニティキット…なし

国内線から世界のANAへ!斬新で前向きなエアライン
1957年、当時の日本ヘリコプター輸送と極東航空の合併により生まれたANA(全日本空輸)は、まず国内線のエアラインとして企業基盤を構築していく。これは、ルーツとなった2つのエアラインがどちらも国内線メインの会社だったこともあるが、それ以上に大きな理由は、当時の日本の航空行政が「45・47体制」の元、ANAには「国内線と国際チャーター便の運航エアライン」という役割が明確に決められていたからである。

実質的には国内線のみという制約の下、ANAは1960年代に国内線のネットワーク拡大で力をつける。特に、当時最先端のプロペラ機を積極的に導入し、高まる国内航空需要に的確に対応したことや、羽田空港から放射状に「ビームライン」と呼ばれる地方都市路線を展開したことは、後にANAが国内線で揺るぎない地位を碓保する強固な基盤となった。

1964年には初めてのジェット旅客機、ボーイング727を導入。さらに比較的短い滑走路でも離着陸が可能な双発機、ボーイング737も導入し、国内線のジェット化を推進する。1970年代にはいると、幹線を中心とした需要の拡大に対応するため、ロッキードL-1011「トライスター」、さらにボーイング747SRも導入した。

転機は1986年。難航していた日米航空協議が暫定合意し、日本側から複数のエアラインの米路線進出が可能になったことをきっかけに、国内航空を縛ってきた「45・47体制」が抜本的に見直され、ANAにも国際線進出の道が開かれる。1986年3月に成田/グアム線を開設したANAは、その後も着実に国際線ネットワークを拡大する。1999年には、日本のエアラインとしては初めて、航空アライアンス「スターアライアンス」に加盟。コードシェア運航を軸にした海外のエアラインとの提携の強化も武器に、国際線の競争力強化を図っている。

3.ANAの機体の塗装はどんな進化をとげてきた
ANAが運航する機体の塗装は、さわやかな青が基調になっている。この青は「トリトンブルー」と命名された。

「トリトン」はギリシア神話に登場する海神である。ほら貝を吹いて「波と風を鎮める神」として神話のなかに描かれ、ディズニー映画『リトル・マーメイド』にも海を治める王として出てくる。

ANAの「トリトンブルー」には、海と空の違いはあるものの、このギリシア神話にあやかって「飛行機の運航の無事と安全」を願う気持ちが込められた。誕生したのは、創業30周年を迎えた1982年。翌年に予定されていたボーイング767の外装デザイン変更を機に、ロゴが刷新されたのだ。

現在のトリトンブルーが登場するまでは、「モヒカンルック」と呼ばれたデザインがANA機のシンボルだった。前述したように、ANAの前身は日本ヘリコプター輸送株式会社である。「全日本空輸」に社名が変更されたのは、日本ヘリコプター輸送と極東航空の合併に先立つ1957年だ。その後、1964年5月にボーイング727-100を就航させ、ジェット時代に突入。

1969年9月には保有する全機種の機体塗装をモヒカンルックにすることが決定された。機首から尾翼にかけて伸びる青いライン。「モヒカンジェット」の愛称でファンたちに親しまれたのは、それがモヒカン刈りのように見えたからだ。

このデザイン機が活躍した1969年から1989年までの20年間は、ちょうど日本経済の高度成長期にあたり、旅行者にとっても夢が大きく広がった時代である。 機体の垂直尾翼にはルネサンス期の巨匠、レオナルド・ダ・ヴインチが発明したヘリコプターを図案とするロゴマークが描かれていた。2009年には特別塗装のモヒカンジェットを復活させている。

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