1952年の設立以来、安心と信頼を基礎に「価値ある時間と空間の創造」を目指して取り組んできた。世界へのネットワーク拡大もさることながら、日本の航空会社らしいきめ細やかなサービスがANAで一番の魅力となっている。
自社のプロダクトサービスブランドに「inspiration of Japan」を掲げながら、プレミアム
エコノミーの新
シート導入や、モダンジャパンをコンセプトにした空港ラウンジのリニューアルなども実施。今年度はシアトル、ヤンゴン、デリー、サンノゼなど、需要が旺盛なアジアと北米とを結ぶ新規路線で長距離需要と接続需要の獲得を狙う一方、国内線では12月13日より岩国基地の共用化で誕生する岩国空港への就航も決まっている。
ICAO/IATAコード;ANA/NH
設立年;1952年12月27日
本社所在地;東京都港区東新橋1-5-2汐留シテイセンター
社員数;連結32884人
ANA単体12768人(うち運航乗務員1834人、
客室乗務員 4173人、海外雇用社員1381人、一般従業員5380人うち
整備約3000人)
資本金;3187億8942万6788円
事業所;国内:東京、札幌、名古屋、大阪、福岡、沖縄ほか29拠点
海外:サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカコ、ニューョーク、ワシントンDC、ホノルル、ロンドン、モスクワ、フランクフルト、ハンブルク、デュッセルドルフ、ジュネーブ、チューリッヒ、ローマ、パリ、ブリュッセル、北京、天津、大連、潜陽、青島、上海、杭州、成都、贋門、広州、香港、台北、ソウル、ムンバイ、バンコク、ヤンゴン、ホーチミン、シンガポール、クアラルンプール、ジャカルタ、マニラ
連結子会社;ANAウイングス、エアージャパン、ANAケータリングサービス、全日空整備、ANAセールス、全日空商事など
路線数;国際線:旅客66路線、貨物沖縄ハブ関連8路線/直行海外便9路線
国内線:旅客105路線、貨物5路線
運航便数;国際線:旅客992便/週、貨物沖縄ハブ関連108便/週・直行海外便106便/週
国内線:旅客794便/日、国内線貨物約25便/週
加盟アライアンス;スターアライアンス
マイレージ提携;スターアライアンス各社およびマカオ航空、エティハド航空、エバー航空、ハワイアン航空、ジエツトエアウエイズ、カタール航空、ヴァージンアトランティック航空
2010年1月の会社更生法適用による経営破綻から驚異のV字回復を達成し、今年9月19日に東証一部へ株式の再上場を果たしたJAL。その途中には東日本大震災という未曾有の事態があつたにもかかわらず、2011年度の営業利益は過去最高の2049億円を記録した。今年は国内にLCCが誕生したことで新たな戦略の組み立てについても関心が集まるところだが、まずは来年3月に増枠となる羽田空港の発着枠をどう活用するかが一つのポイントとなるだろう。
今年から導入が開始された787についても、JALはその高い運航性能と商品競争力を最大限に活かし、首都圏発着枠拡大というビジネスチャンスに積極的に対応してゆくとの姿勢を示しており、最新の機材・サービスプロダクトと共にどのような再スタートを歩んでゆくのか、しばらくはその辺りを注目してゆきたい
ICAO/IATAコード;JAL/JL
設立年;1951年8月1日
本社所在地;東京都品川区東品川2-4-11野村不動産天王洲ビル
社員数;9388人(うち運航乗務員1530人、客室乗務員4421人、地上社員3437
資本金;3558億4500万円
事業所;国内:成田、羽田、中部、関西、伊丹、福岡、新千歳、那覇ほか52拠点
海外:ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ、ボストン、ホノルル、グァム、バンクーバー、ロンドン、フランクフルト、パリ、モスクワ、シドニー、デリー、クアラルンプール、ジャカルタ、マニラ、シンガポール、バンコク、ホーチミン、ハノイ、ソウル、釜山、台北、高雄、香港、北京、大連、上海、天津、広州
連結子会社;ジャルエクスプレス、ジェイエア、日本トランスオーシャン航空など
路線数;国際線:48路線
国内線:109路線
運航便数;国際線:884便/週
国内線:837便/日(グループ会計)
加盟アライアンス;ワンワールド
マイレージ提携;ワンワールド各社およびエールフランス航空、エミレーツ航空、中国東方航空、北海道エアシステム
ジャルエクスプレス
客室乗務員の鮮やかなジャケット姿が印象的なJALエクスプレス。
伊丹から羽田に本社を移転、機材はすべて737-800で統一し、JALグループにおいては低コスト化を推進する役目を担う。
もちろんLCCではないので
機内サービスが省かれるわけではないが、到着後の機内清掃なども彼女たちの仕事だ。
ICAO/IATAコード;JEX/JC
設立年;1997年4月1日
本社所在地;東京都大田区羽田空港3-3-2第一旅客ターミナル4F
社員数;935人(うち地上係員52人、運航部門322人、客室部門561人)
資本金;25億円
事業所;羽田
路線数;37路線
運航便数;975便/日
マイレージ提携;なし(日本航空およびジェイエアとの共同引受方式)
株式会社ジェイエア
ベースを県営名古屋から大阪伊丹に移して、羽田発着路線など、より幅広い路線で小型ジェットを運航するジェイ・エア。
日本ではじめてエンブラエル機を導入したことでも知られ、CRJ200とともに737よりさらにコンパクトな機材で路線網を構築する。
ICAO/IATAコード;J LJ/XM
設立年;1996年8月8日
本社所在地;大阪府池田市空港2-2‐ 5空港施設大阪綜合ビル
社員数;527人(うち運航199人、客室111人、整備89人、地上128人)
資本金;2億円
事業所;伊丹
路線数;25路線
運航便数;70便/日
航空会社;JALグループ
日本エアコミューター株式会社
JALグループのなかで、唯一ターボプロップ機を運用するJAC。
鹿児島を拠点に北は大阪から南は与論まで、その活躍路線は少なくない。
機内には低空を飛ぶプロップ機のフライトをより楽しんでもらおうと、CAがアイデアを練って手作りしたルートマップが搭載されている。
ICAO/IATAコード;JAC/3X
設立年;1983年7月1日
本社所在地;鹿児島県霧島市溝辺町麓787-4
社員数;565人
資本金;3億円
事業所;鹿児島
路線数;26路線
運航便数;155便/日
航空会社;JALグループ
2011年にブランド名称を「空から笑顔の種をまく」の意味を込めたソラシドエアーに変更。
地元・九州のカラーを前面に押し出したサービスで、九州各地と羽田、沖縄を結ぶ。
斬新なピスタチオグリーンが目を引く、ソラシドマーキングの737も人気だ。
ICAO/IATAコード;SNJ/LQ
設立年;1997年7月3日
本社所在地;宮崎県宮崎市大字赤江宮崎空港内
社員数;738人
資本金;25億円4559万円
事業所;宮崎、羽田、熊本、長崎、鹿児島、那覇、大分に計9拠点
路線数;9路線
運航便数;54便/日
航空会社;ANAとの
コードシェア便あり
富士山静岡空港開港とともに、エンブラエル170で就航したフジドリームエアラインズ。
エンブラエル機を駆使してローカル路線で運航をつづけるフジドリームエアラインズだ。
同社はエンブラエル170(座席数76席)と、170より胴体が少し長い175(84席)の2機種で地域路線を運航。機体塗装に1機1機で色を変えるマルチカラーを採用し、空港を訪れたファンから「カラフルで派手で、見ているだけで楽しい」と人気だ。
最初の4機目まではエンブラエル170で、カラーは1号機レッド、2号機ライトブルー、3号機ピンク、4号機グリーン。5号機以降は同175を導入、5号機オレンジ、6号機パープル、7号機イエロー、8号機ティーグリーンの4色が加わった。
新しい機材が到着する際には、ファンのあいだで恒例となった「機体カラーの予想キャンペーン」が実施され、毎回5000通前後の応募がある。2015年3月にはゴールドの9号機が、翌年3月にはシルバーの10号機と4号機と同じグリーンの11号機が納入された。
フジドリームエアラインズは、静岡空港がオープンした2009年から活動を開始。スタート当初は静岡を軸に小松、熊本、鹿児島などを結んでいたが、JALが経営破綻したことで転機が訪れる。JALが撤退した静岡から新千歳や福岡への路線を引き継ぎ、さらにJALグループのみが就航していた松本空港路線やJALグループのジェイエアが運航してきた県営名古屋空港を発着する路線を受け継いで活躍の場を広げている。
ICAO/IATAコード;FDA/JH
設立年;2008年6月24日
本社所在地;静岡県静岡市清水区入船町11-1
社員数;293人
資本金;4億5000万円
事業所;静岡、名古屋
路線数;11路線
運航便数;40便/日
航空会社;JALとコードシェア運航
そのネーミングも機体のカラーも、いままでのエアラインとは違ったセンスで日本で初めてのLCC誕生を鮮烈に印象付けたPeach。
後に続くLCC三社がどちらも成田にベースを置き首都圏の需要を取りこむのに対し、Peachは関西圏をターゲットに定めた。
ICAO/IATAコード;APJ/MM
設立年;2011年2月10日
本社所在地;大阪府泉佐野市泉州空港北1建設棟
社員数;307名
資本金;75億1505万円
事業所;関西
路線数;国際線:3路線 国内線:5路線
運航便数;国際線:10便/日 国内線:26便/日
トニー・フェルナンデス氏率いるマレーシアのLCC、エアアジアが日本進出。
賑やかなカラーバリエーションのA320も、ビビッドな赤い
制服にちょっと無国籍風なメイクでキメた客室乗務員も、グループのコンセプトをそのまま輸入した。
ICAO/IATAコード;WAJ/JW
設立年;2011年8月31日
本社所在地;千葉県成田市公津の社4-11-2
公津の社ビル2階
社員数;297名(うち運航92人、客室乗務員84人、整備39人、地上職50人、間接部門32人)
資本金;125億円
事業所;成田
路線数;国際線:1路線
国内線:3路線
運航便数;国際線:2便/日
国内線:12便/日
日本ではオーストラリアヘの国際線LCCとして、かねてから認知度が高かったジェットスター。
その日本版は成田から高需要路線を飛び、エアアジア・ジャパンとは直接対決の関係。
機材も同じA320だがフライトの個性は両社ともに異なる
ジェットスター・ジャバン株式会社
ICAO/IATAコードJJP/GK
設立年;2011年9月5日
本社所在地;千葉県成田市成田国際空港第2ターミナル内成田オペレーションセンター3階
社員数;342人(うち運航乗務員79人、客室乗務員106人)
資本金;96億円
事業所;成田
路線数;国内線:7路線
運航便数;34便ノ日
NU 日本トランスオーシャン航空
南西航空をルーツに持つJTA
JALグループにありながら、本体とは違った沖縄独自のコンセプトが特徴だ。
最近は機体に人気のご当地ヒーロー「琉神マブヤー」を描いたことでも話題で、新興のLCC勢をはじめ競合ひしめく沖縄路線でも、その沖縄らしさを支持する声は強い。
ICAO/IATAコード;JTA/NU
設立年;19671年6月20日
本社所在地;沖縄県那覇市山下町3-24
社員数;793人(うち運航乗務員159人、客室乗務員210人、地上業務424人)
資本金;45億円3720万円
事業所;那覇、石垣、宮古、久米島、羽田、中部、関西、福岡、小松、岡山
路線数;13路線
運航便数;77便/日
航空会社;JALグループ
沖縄を拠点にネットワークを広げる日本トランスオーシャン航空。地元・沖縄の発展に貢献する企業として、またJALグループの戦略的関連会社、沖縄地区中核会社として、
「沖縄発日本の翼」の挑戦は続く。
本土と沖縄を結ぶ路線(羽田・名古屋中部・関西・神戸・小松・福岡などと沖縄を結ぶ路線)でオーディオサービスを実施している。
沖縄チャンネル「コーラルウェイ」では心が癒される沖縄民謡から沖縄出身アーティストの最新ヒットソングまで幅広く聴くことができる
沖縄気分を盛り上げてくれる。
また、全路線で実施している機内販売も見逃せない。機内でしか買えないJTAオリジナルグッズや沖縄ならではの商品が手頃な値段で用意されているほか、本土と沖縄を結ぶ路線では地元沖縄のオリオンビールが楽しめる。客室乗務員の温かいサービスからも「沖縄のエアライン」を感じ取ることができるだろう。噛めば噛むほど、乗れば乗るほど味のあるエアライン、それが日本トランスオーシャン航空なのだ。
「沖縄の翼」から「沖縄発日本の翼」へ
2007年に創業40年を迎えたJTA。その始まりは、1967年、「沖縄の翼」として誕生した航空だ。もともと米国系エアラインが通航していた琉球内の
航空路線を維持するために、JALと沖縄の行政・財界の合弁会社として設立された。地元の生活需要が主体であったため、当初は小型プロペラ機での運航が続いていたが、1975年の沖縄海洋博開催を契機に巻き起こった沖縄ブームと観光需要の増加に伴い、1978年には初のジェット機(ボーイング737-200,130席)を就航させるにいたる。
次なるステップは、航空の自由化による本土進出だった。1986年の松山/那覇線開設を皮切りに、1~2年に1路線のペースで本土と沖縄を結ぶ路線を拡大。また1993年には現在の社名に変更し、JALグループの一員としての存在感を強める。1994年にはボーイング737-200の後継機としてボーイング737-400(愛称スカイマンタ)を導入。1995年からはJTAの機材と乗務員によるJAL便運航もスタートした。1997年には幹線である東京/那覇線への参入を果たした。
さらに、機内誌『Coralway(コーラルウェイ)」や同社オリジナルの沖縄情報サイト「美ら島(ちゅらしま)物語」などを通じて積極的に沖縄の情報を発信するなど、JTAは「沖縄発日本の翼」として着実に飛躍し続けている。
なお、那覇/沖縄離島間や沖縄離島間の路線を運航する琉球エアーコミューター(RAC)は、JTAのグループエアラインである。
BC/SKYスカイマーク
サービスの簡素化や737への機材統一など、日本でLCCが脚光を浴びるはるか前から、国内線運賃の引き下げにこだわり続けてきたスカイマーク。
いまや国内線市場での存在感は絶大、2014年度には日本で唯一A380による国際線進出も計画している。
ICAO/IATAコード;SKY/BC
設立年;1996年11月12日
本社所在地;東京都大田区羽田空港3-5-7
社員数;2229人(派遣社員・受入出向者を除く)
資本金;141億7543万3881円
事業所;羽田、福岡、神戸ほか
路線数;31路線
運航便数;102便/日
ネットワークを北から南へと広げるSKY。2008年4月25日には北海道への第2の路線となる羽田/旭川線への就航を果たした。2009年3月には福岡/那覇線にも就航。さらに今後は中部国際空港への就航も予定するなど、ますます国内のネットワークを拡大している。
「お客様への一番のサービスとは、よりお求めやすい運賃を提供すること」をモットーとし、各種割引運賃を設定。なかでも予約と残席数の状況により変動する割引運賃「スカイフレックス」はかなりお値打ちだ(限定。設定のない路線・期間もある)。予約日が早く、残席数が多いほど、手頃な価格帯で購入できる。
SKYの
機内サービスはいたってシンプルだ。利用者に求めやすい運賃を提供するため、2006年2月にサービスの大幅な見直しを図り、「お客様ご自身で思い思いの快適空間を過ごしていただきたい」という思いを表現。現在、ドリンク類は有料だが、1本100円~300円でベットボトル入りのソフトドリンクやアルコール飲料を賊入でき、好評を得ている。
また機内誌「SKYMARK」には、就航地のおすすめ観光情報や、今のスカイマークを身近に感じられる情報が満載。
規制緩和の旗印として
独自の手法で低運賃を実現大手による寡占状態が続き、
運賃が高止まり状態にある国内線市場に参入し、競争状態を生み出すことで安い運賃を実現し、利用者の利便性を高めたい。こう考えたことがSKYの出発点。SKYは大手旅行会社のエイチ・アイ・エスが母体となって1996年に設立され、2年後の1998年9月に初路線となる羽田/福岡線を開設。2008年で就航10周年を迎えた。2006年10月には商号を現在のスカイマーク株式会社に変更し、ネットワークは羽田/福岡線をはじめ、羽田/札幌神戸・那覇・旭川の計5路線へ拡大。今後も中部国際空港からの新たな路線計画を検討するなど、ますます目が離せない。
HD/ADO北海道国際航空
北海道国際航空からブランド名のAIR DOへと社名を変更し、さらには初めての737-700がマーキングも新たに登場した。
しかし創業以来の北海道らしさを捨てたわけではなく、機内に入った瞬間から北海道の気分を味わえる魅力的なフライトは、エア・ドゥが多くの乗客たちに支持される理由だ。
ICAO/IATAコード;ADO/HD
設立年;1996年11月14日
本社所在地;北海道札幌市中央区北1条西2-9オーク札幌ビル8階
社員数;935人(うち運航乗務員110人、客室乗務員205人.地上係員130人、整備67人)
資本金;23億2505万円
事業所;札幌、東京、新千歳、帯広、旭川、函館、女満別、仙台、福島、新潟、富山、小松
路線数;10路線
運航便数;62便/日
航空会社;ANAとコードシェア運航
2008年12月に10周年を迎えた、北海道国際航空(エア・ドゥ)。
低価格運賃とともに北海道を感じるさまざまな独自のサービスを展開。道内からのネットワークを着実に広げており、まさに乗ったときから北海道を感じる空の旅を味わうことができる。
2009年4月に6番目の路線となる札幌/新潟線に就航し、現在計23往復46便を運航している。札幌/新潟線の就航と同時に、マスコットキャラクターの「ベア・ドゥ」をあしらった新しいペイントの機体も導入された。
Web会員サービスは、8ポイント(8回搭乗分)貯まると無料
航空券1枚と交換ができる便利でお得なサービス。会員登録するだけでポイントは自動的に積算され、無料航空券での予約も簡単にできる。ポイントの有効期限は2年間で、北海道を拠点にしたエア・ドゥは、北海道らしいサービスを提供している。北海道限定のビール、生ワイン、ソフトドリンクを販売し、機内には北海逆の写真集やガイドブックなどを貸し出しする「北海道図書館」がある。
特にドリンクサービスでも楽しめるオニオンスープやオリジナルブレンドコーヒーは、北海道のお土産品としての人気も高い。ほかにも、機内オーディオサービスでは厳選された北海道ゆかりの音楽を聴くことが出来る。また、子どもも独りで安心して乗れる「エア・ドゥキッズ」もある。6~7歳の子どものひとり旅をケアしてくれるのだ。
エア・ドゥは航空業界の規制緩和を受けて、北海道の自治体、道内の企業・団体などからのバックアップのもと、1996年に誕生、1998年に札幌/東京線の就航を果たした。しかし2002年、
米同時多発テロの影響を受け経営破たんした。その後、ANAとの業務提携により経営を再建。北海道の翼として着実に成長を続けている。
北海道と東京を結ぶ路線のほか、2008年11月に札幌/仙台線、2009年4月に札幌/新潟線に就航し、北海道と本州のネットワーク拡充を確実に果たしている。就航当初からの売りである運賃の安さに加え、機内サービスの充実や多種多様な運賃設定と、快適性と利便性も追求をして道内外から高い利用率を維持している。
6J/SNAスカイネットアジア航空
宮崎に本拠を置く地域密着型の新興エアライン。2002年8月に東京/宮崎線を開設。2003年には東京/熊本線、2005年には東京/長崎線にも参入した。
キャビンは普通席のみのモノクラスで、座席配置もボーイング737シリーズでは標準の通路をはさんで左右3ずつ。150席の仕様は同じ機材を使用している他社とほぼ同じキャパシティだが、シートピッチを90cm前後に拡大し、ゆとりのキャビン空間を提供している。小型機の窮屈感が和らぐことで、利用者の評価も高い。ドリンクサービスもあり、長崎特産のリンアイみかんドリンクや、宮崎日日新聞などの地元紙も搭赦している。(一部の便をのぞく)
スカイネットアジア航空の前身は、福岡を拠点にアジア諸都市への国際線就航をしていたパンアジア航空。1999年、同社の社名を変更、あわせて経常陣も刷新し、宮崎を拠点とした地域密着型のエアラインとして生まれ変わったのが、現在のスカイネットアジア航空である。地元企業や自治体の支援を受けての企業作りと、シートピッチ拡大によるゆとりのキャビンの提供など、低運賃だけが魅力ではない、という点が特徴だ。日本の新興エアラインの3番手は、1番手と2番手の
特徴を上手にミックスさせたエアラインであるともいえる。
機材は、初めから大型機を導入せずに150席クラスのボーイング737-400を主力機とし、東京/宮崎線を6往復とすることで、利便性の向上を図る手法は、スカイネットの成功の一因でもある。またANAと業務提供を開始し、予約システムの共有や、羽田空港第2ターミナルへの移転など、乗客の利便性を追求している。
7G/SFJスターフライヤー
他社とは一線を画すブラック基調の機体デザインは、運航開始後6年を経た今なおスタイリッシュ。
そのサービスも独自の上質感に満ちたもので、それでいて大手よりも安価な価格設定というのはうれしい。
今年7月には定期国際線の運航を開始したばかりだ。
ICAO/IATAコード;SFJ/7G
設立年;2002年12月17日
本社所在地;福岡県北九州市小倉南区空港北町6
社員数;514人(うち運航部門130人、客室部門114人、整備部門112人、その他地上部門158人)
資本金;121意5002万7500円
事業所;北九州、羽田
路線数;国際線:1路線
国内線:3路線
運航便数;国際線:4便/日
国内線:42便/日
航空会社;ANAとコードシェア運航
2006年3月に北九州/羽田線に就航した新規エアライン、スターフライヤー。黒を基調としたスタイリッシュなデザインの機体、徹底したハイクオリティサービスの追求など就航前から話題を集めた。
2006年3月16日、本格的な24時間稼動を可能にする新北九州空港の開港とともに、北九州/羽田線の運航を開始したスターフライヤー。「24時間都市型エアライン」をビジネスモデルとし、企業理念である
「感動のある航空会社」を具現化するため、従来の航空会社とは違うコンセプトを打ち出している。
早朝~深夜までの多頻度運航をはじめ、安全な運航を実施するだけでなく、決して過剰ではないサービス、くつろげる空間を提供することにより、洗練された上質な時空間を創造する「新しいホスピタリテイ」という、他社とは一線を画すサービスを目指している。また、北九州/羽田線で積み重ねてきた「安定した運航実績」と「独自の座席快適性」「一味違ったサービス」などの経験を生かし、2007年9月14日から、1日4往復関西/羽田線も運航している。
将来的には国内他路線、東アジアへの近距離国際線の展開も計画されている。
また「21世紀のモダンエアライン」というイメージから、「黒」をコーポレートカラーとして展開している。
FW/IBX IBEXエアラインズ
胴体にANA Connectionと記されたCRJで、地方都市間、また成田からの国際線乗り継ぎ便を飛ぶIBEXエアラインズ。日本におけるリージョナルエアラインの先駆者的存在。
ICAO/IATAコード;IBX/FVV ‐
設立年;1999年1月29日
本社所在地;東京都江東区新砂1-2-3
社員数;291人(運航部門121人、客室部門55人、整備部門67人.その他48人)
資本金;42億円
事業所;東京、大阪、仙台
路線数;14路線/日
運航便数;54便/日
航空会社;ANA(全路線)、ユナイテッド航空、オーストリア航空(一部路線)とのコードシェアリング
2009年度に新機種を導入し、成田・大阪(伊丹)から地方へのネットワークがさらに拡大される。
本邦初のリージョナル・エアラインがさらに進化
改正航空法後に誕生した航空会社第1号である同社はフェアリンク(旧社名)として設立し、2004年よりアイベックスエアラインズに商号変更した。
路線再編が顕著な業界において、同社ではニッチな路線を効率よく結ぶことにより滞在需要を掘り起こし、ひいては地域経済の活性化の一翼を担うことを企業理念としている。現在は成田・大阪(伊丹)より地方への充実を図るべく展開している。
北海道エアシステム
北海道内の
ローカル路線を担う北海道エアシステムだが、かつて属したJALグループから離れ、イメージを一新した。
会社は決して大きくないが、道民の大事な足としてその交通網を支える。
ICAO/IATAコード;NTH/――
設立年;19971年9月30日
本社所在地;北海道札幌市東区丘珠町丘珠空港内
社員数;89人
資本金;4億9千万円
事業所;丘珠
路線数;6路線
運航便数;26便/平日、22便/土日
琉球エアーコミューター
那覇からダッシュ8で離島路線を展開するRACJALグループの一員としてQ300も飛んでいるが、尾翼にシーサーを描いたQ100のオリジナリテイも魅力的だ。
ICAO/IATAコード;RAC
設立年;1985年12月24日
本社所在地;沖縄県那覇市
社員数;94名
客室乗務員17名
資本金;3億9600万円
事業所;那覇、北大東
路線数;11路線
運航便数;33便/日
航空会社;JALグループ
天草エアライン
同じ県内ながら、熊本市内への陸路移動に時間がかかる天草諸島。
天草エアラインはここを基点に九州域内、そして伊丹にも路線を広げる。
イルカの模様がかわいいが、来年2月に塗装作業を行なう新塗装もイルカがモチーフだ。
ICAO/IATAコード;
設立年;1998年10月12日
本社所在地;熊本県天草市五和町城河原1-2080‐ 5
社員数;54名 (うち運航乗務員11人、ディスパッチ4人、客室乗務員4人、整備14人)
資本金;4億9900万円
事業所;天草
路線数;3路線
運航便数 10便/日
運航便数;
オリエンタルエアブリッジ
離島で暮らす人たちにとつて、飛行機は頼りになる足。オリエンタル・エアブリッジもかけがえのない交通機関として、長崎県の離島路線を忙しく飛んでいる。
ICAO/IATAコード;NGK/― ―
設立年;1961年6月12日
本社所在地;長崎県大村市箕島町593-2長崎空港内
社員数;73人(運航21人、客室9人、整備20人、地上23人)
資本金;10億7200万円
事業所;長崎
路線数;4路線
運航便数;22便/日(金・土は24便)
航空会社;ANAとコードシェア運航
新中央航空
大島、新島、神津島へ飛ぶ新中央航空は、
ANAの伊豆諸島便とは違い調布飛行場から出発する。
アイランダーが退役したいま、その機材は速度性能も自慢の19人乗リドルニエDo228。
短距離路路線数 線だから所要時間もジェットと変わらない。
ICAO/IATAコード;CUK
設立年;1978年12月15日
本社所在地;茨城県鶴ヶ崎市
社員数;74名
資本金;1億8000万円
事業所;調布
路線数;6路線
運航便数;20便/日
第一航空
美しい沖縄の海を眼下にアイランダーで飛ぶ第一航空のフライト。
高い就航率で島々に住む人たちの信頼も厚く、就航からわずか3年にして「地元の翼」としてなくてはならない存在だ。
ICAO/IATAコード;DAK/― ―
設立年;1966年6月14日
大阪府八尾市空港2-12人尾空港内
社員数;14人(うち所長1人、運航乗務員3人、運航管理担当者2人旅客担当者5人、整備3人)
資本金;3億円
事業所;那覇
路線数;1路線
運航便数;6便/日
新日本航空株式会社
新日本航空は鹿児島を本拠とする航空機使用事業会社だが、新潟県と佐渡の人々の熱い期待を背負い、2011年夏から新潟=佐渡線の運航を開始した。
機体の前歴が垣間見えるブラック&イエローのカラーもかっこいい。
ICAO/IATAコード NJA/――
設立年;1969年7月
本社所在地;鹿児島県霧島市隼人町西光寺3525-1鹿児島空港内
社員数;20名(運航6人、整備7人、地上7人)
資本金;8900万円
事業所;鹿児島、新潟
路線数;1路線
運航便数;8便/日
日本貨物航空
日本で唯―の貨物専用エアラインとして、世界15都市をネットする日本貨物航空。
今年8月2日には最新鋭機747-8Fが成田空港に到着、8月13日から運航を開始した。
お金を払って乗客として乗ることはできないが、日本人の生活や経済活動を縁の下で支える。
ICAO/IATAコード;NCA/KZ
設立年;1978年9月27日
本社所在地;千葉県成田市成田国際空港内
NCAライン整備ハンガー
社員数;860名(うち運航本部乗員186人、運航本部地上職44人、整備本部132人、運航・整備以外地上職384人、子会社NCA JAPAN社114人)
資本金;505億円
事業所;鹿児島、新潟
国内:成田、東京、関西
海外:シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク、アトランタ、アンカレッジ、アムステルダム、ミラノ、香港、上海、台北、ソウル、シンガポール、バンコク
連結子会社;NCA JAPAN
路線数;15路線(うち1路線は成田=関西の国内便)
運航便数;394便/月(片道ベース)
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