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手荷物検査と搭乗手続きどちらが先?空港によっては検査が3回ある

1.搭乗手続きの謎に迫る!
空港にはターミナルビルのスタイルがいろいろあるが、国際空港では空港に到着し、搭乗手続きを行ってから実際に搭乗するまでの過程も、空港によってさまざまである。

たとえば成田空港では搭乗手続き→手荷物検査→出国手続きの順に行われるが、搭乗手続き→出国手続き→手荷物検査の順で行われる空港も多く、成田空港も開港当初は、手荷物検査よりも出国手続きを先に行っていた。現在は世界的に保安強化の傾向か、手荷物検査を先に行うケースが多くなっている。

次に発展途上国などでは、搭乗手続きカウンターが手荷物検査場の先にあり、手荷物検査→搭乗手続き→出国手続きの順で行われる空港もある。この場合、国際線ターミナルでは、搭乗者以外は搭乗手続きカウンターに近付くこともできないということになる。また乗客の手荷物検査は改めて行うとして、空港ターミナルの玄関口で簡単な荷物検査を行う空港も多い

たとえば中国では大都市中心に鉄道駅に入る際も荷物のX線検査があるが、中国の空港はこれに似たシステムが多い。世界的にもこういった検査は強化される傾向にあり、テロの多発などで最近こういった態勢に切り替えた空港も多く、本来たくさんあった入口の多くを閉鎖、入口を何カ所かに集約して手荷物検査を行うケースもある。ターミナルビルに入るのに手間がかかる時代といえる。

この場合航空券などは不要だが、成田空港は空港施設に入るにも身分証明書が必要で、こういった例は先進国では極めてまれである。

このため空港によっては荷物検査が2回、あるいは搭乗するまでに3回行われるケースもある。たとえば空港ターミナルに入る際に簡単な検査が1回、搭乗客が全員受ける検査が1回、そしてアメリカ、インド、イスラエルの航空会社などは、空港側が行った検査に加えて、もう一度、搭乗直前に、今度は航空会社側が自社の搭乗客のみに荷物検査を行う。航空会社側が、その空港の保安検査を信用していない、ともとれるが、航空会社や国によって、機内への液体持ち込み基準などが微妙に異なるということにも起因している。

2. ところで国際線での出発という面で、以前から変わったシステムを採用しているのはアメリカで、アメリカの空港には出国審査がない。アメリカは、入国するにあたっては審査が厳しい国で「友好国の日本人はパスポートをちらりと見せるだけでほとんど顔パス」などということの絶対ない国だ。

審査官の英語に答えられないとインタープリターを呼び、少しでも不審な面があれば別室で取り調べ。ところが出国客への審査はなく「どんどん出て行け」といった、いわば合理的ともいえる方法がとられている。そのため国内線ターミナルから国際線が出発することもある。

国内線との違いはというと、搭乗手続きの際に、審査官ではなく航空会社職員が、目的国へ入国するための有効なパスポート・ビザを所持しているかを確認するだけだ。このためアメリカの空港では、しばしば「国際線ターミナル」ではなく、「国際線到着ターミナル」と分けられていることがあるくらいだ。

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