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外資系エアラインのグランドスタッフになるには、
①自社でグランドスタッフを採用している外資系エアラインを狙う。
②外資系エアラインの旅客ハンドリング業務を受託しているJAL系、ANA系の旅客ハンドリング会社、もしくは独立系の旅客ハンドリング会社を狙う。
③派遣会社に登録し、外資系エアラインに派遣される。
という3つの方法がある。
① グランドスタッフを自社採用する外資系エアラインを狙う
成田空港に乗り入れている外資系航空会社で、自社で旅客ハンドリングスタッフを採用しているのは10社あまり。グランドスタッフを自社採用していない外資系エアラインでは、JALやANAなど国内の旅客ハンドリング会社に旅客ハンドリング業務を委託している。
これは、1日に1~3便程度を運航するためだけに10人以上のスタッフを雇用するのは効率が悪いから。よって自社採用のスタッフは最小限におさえ、旅客ハンドリング会社に業務委託している。実務的なことは旅客ハンドリング会社のスタッフに任せ、現場で統括にあたる人材のみを採用しているのだ。
残念ながら、これらの外資系エアラインでグランドスタッフの募集がかかることは多くない。また、募集がかかったとしても、1名~2名程度の採用だったり、経験者を対象に募集することが多い。
採用のチャンスが比較的多いのは、アリタリア航空、キャセイパシフィック航空、チャイナエアライン、ユナイテッド航空、ノースウエスト航空など、日本就航便数の多い会社だ。これらの外資系エアラインでは、旅客ハンドリング会社に業務委託をしている会社に比べても募集が多い。ノースウエスト航空のように、自社ウェブサイトで常時応募を受付けている会社もある
どんな人が外資系グランドスタッフに向いている?
どのような人が求められているのかは、採用試験の内容を見るとわかりやすい。試験では、採用担当者が「自社にふさわしい人材を採用したい」と考え、試験内容や質問項目を組み立てているからだ。ここでは、過去にノースウエスト航空の面接であった質問例とそのときの受験者の感想を紹介しよう。
・面接の中盤で突然、面接官から「136万を英語で答えて」というような意表をついた質問があった。
・「興味を持っていることは」という質問に「マヤ文明に興味があります」と答えたところまではよかったが、次に「マヤ文明をひとことで説明して」と言われた。
・「電車の座席を譲ったのにお礼を言われなかったらどうするか」に「それても譲ります」と答えたところ、さらに「いじわるそうなお年寄りでも譲るのか」と同じ質問を何回もされ、譲るかどうかを深く追及された。これはどれだけきちんと物事を把握しているかを見るための質問。ここでだまりこんだり、しどろもどろになってはいけないのだ。
接客中はマニュアルに出てこないような突発的なことがよく起こる。そんなときにも、機転を効かせて対応しなければならない。数千年の歴史を経て築かれたマヤ文明などひとことで説明できるものでないが、あえてひとことで言う、そんな無理なことを要求する相手に対して誠実に応えられる人かどうかが確認されるのだ。これによく似た場面は仕事の中でしばしば登場する。
電車の座席の質問についても、グランドスタッフの仕事を端的に表している質問である。電車で座席を代わってあげたら「ありがとう」と言ってもらえたほうが嬉しいものだ。
しかし、世の中にはさまざまな人がいる。空港にもさまざまな旅客がいる。親切に対応しているつもりでも場合によっては怒り出す人だっているだろう。「それでも、これが仕事なんだから」といい意味で割り切り、相手に関係なく基準のサービスが提供できることもグランドスタッフには必要なのだ。接客が好きというのは、苦手な客がいても決して顔には出さず、スタンダードなサービスを提供できるプロフェッショナリズムを持つことなのである。
外資系で働くなら、英語力は必要って本当?
外資系航空会社のグランドスタッフとして空港で働きたいなら、なにはともあれ英語力が必要だ。
外資系エアラインでは、上司や同僚が外国人ということもある。また、旅客にも外国人が多い。どの外資系エアラインのグランドスタッフも、「英語でコミュニケーションをとることは必須です」と証言している。
なんといっても、社内の意志疎通はもちろん、急な事態にも即座にアナウンスできる能力が求められるのだ。さらに、乗客からのクレームを受けるのも仕事の一環。「外国人のお客様も多いので、苦情に対してきちんとした説明とお詫びができる英語力が必要だと思います」と、先輩たちも語っている。また空港内でアナウンスする機会も多いので、当然のことながら英語力は必須なのだ。
では、実際に英語力が求められるのはどのような場面なのだろうか。おもに下記のことがあげられる。
・採用試験では英文履歴書を送付。また英語面接が実施される。
・トレーニングは日本国内で受けることもあるが、基本的には本国で行われる。本国でのトレーニングはすべて英語。
・社内の連絡は英語で通達される。読みこなせなければ業務に支障が出る。
・ともに働くスタッフは本国から送られた外国人。コミュニケーションは英語だ。
・外国人旅害の対応をする頻度が高い。
・日本に到着した便に乗務するCAは日本人以外のことのほうが多い。
ビジネスでのコミュニケーションは英語を駆使しなければならない。職場が国際空港となればなおさらだろう。外資系エアラインでは英語力は必須なのだ。